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【遺留分Q&A-14】遺留分の算定方法(その2)

【Q&A-13】の事例で、A、Bは、侵害された遺留分を遺言で贈与を受けたCとDのどちらに対して、いくらの遺留分減殺請求をすればいいですか。

 

くり子ちゃん
1 遺言により侵害された遺留分減殺請求の相手方として、第三者と共同相続人がいる場合、そのどちらを先に減殺請求すべきかについては、いくつかの考え方があります。

判例は、相続人に対する遺贈が遺留分減殺の対象となる場合においては、遺贈の目的の価額のうち受遺者の遺留分額を超える部分のみが遺留分減殺請求の対象となるとしています(最判平成10年2月26日・遺留分超過額説)。

この見解によれば、遺留分減殺請求者は、被相続人から遺留分額を超えて遺贈等を受けた複数の他の共同相続人に対しては、これらの者の遺留分額を超える価額の割合に応じて遺留分減殺請求をすることになります

2 【遺留分Q&A-13】の事例では、AとBの遺留分侵害額は、A:671万2000円、B:203万8000円でした。

この額を、遺言により贈与を受けたCとDに対し、その目的の価額(C:3000万円、D:1000万円)の割合に応じて減殺することになります。

その場合、共同相続人であるCについては、同人の遺留分が1000万円であるので、これを超える額が割合配分の対象となります(この事例では、1000万円を超える生前贈与があるため、全額が対象となります)。

したがって、CとDの分担割合は3:1となり、この割合でA、Bの減殺請求額を計算すると、次のとおりとなります。

①Cの分担額

Aについて・・・671万2000円×3/4=503万4000円

Bについて・・・203万8000円×3/4=152万8500円

②Dの分担額

Aについて・・・671万2000円×1/4=167万8000円

Bについて・・・203万8000円×1/4=50万9500円

3 以上のとおり、Aは、Cに対して503万4000円、Dに対して152万8500円を請求し、Bは、Cに対して152万8500円、Dに対して50万9500円を請求することになります。